~夏の思い出~ 君に、初恋。【完結】
『俺は、もう幽霊なんて見たくないと思ったから、結婚した後、子供に自分の力を明け渡す方法を調べだして実行したんだ。』
そんな方法があるのか?
『だから、唯は力が強い。』
「そんなの、わかんねぇだろ…」
『強すぎて困るからじいさんが力を閉じ込めた。』
「じいちゃんが…」
そういえば、妃に聞いたかもしれない。
『妃の力は強いから、唯に影響を与えているんじゃないかと思ったんだ。』
「わかんねぇ…」
『妃以外の幽霊は見えないのか?』
「今んとこは…」
『…それは、近くに妃がいるからかもしれない。』
妃の、おかげ?
『唯が、俺みたいに耐えられないとは限らない。』
「他のもんが見えてもか?」
『ああ。』
「でも、やべぇんだろ?」
『…そのことを知っているのと知らないのとではわけが違う。』
なんだよ…それ。