~夏の思い出~ 君に、初恋。【完結】





「唯っ!唯!来て下さいっ!」

「ん〜……今行く。」





手洗い場に、小さい鏡がある。


そこに、よたよたと歩いていく。







紺と赤紫が視界をチラチラする。



キレイっていうか、美しい。






下に落としていた視線をだんだん上げる。



紺地に赤とオレンジとピンクの花が見えて、白くて細い妃の足首が見える。






上にあげきれば、浴衣の花よりも咲き誇っている妃の笑顔があった。






< 139 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop