~夏の思い出~ 君に、初恋。【完結】
それから店を出て、妃が人に見えることも確かめられたということで、祭りに向かった。
「…妃、めっちゃ見られてんな。」
「は?」
頓狂な声をあげる妃は、ホントに気づかないんだろう。
さっきから、視線が痛い。
「やっぱ目立つもんな〜……」
「??」
不思議そうな表情も、愛らしい。
ああ〜まじ俺って重症。
「唯!あれ何ですかっ!?」
真っ赤なりんご飴を指差して、目をキラキラさせていた。