~夏の思い出~ 君に、初恋。【完結】
しばらくして、なんだか体が変な感じがすることに気づきました。
希衣子さんが死んだから、私ももう消えるのかと。
本気で思いました。
消えたい、と。
「お前、名前は?」
「……………」
体の異変はヒサヒトさんに話し掛けられてなくなりましたが、声が出ませんでした。
「…………。」
「なんだよ?」
どうして。
どうして消えてしまえないのだろう。
それだけが、私が思ったことでした。