~夏の思い出~ 君に、初恋。【完結】
「……あんた、行けんの?おじいちゃんは、あそこには居ないのよ?」
「分かってる。…いや、それを分かりに行くんだ。」
頭では分かっていても、心がついていってないから。
心で、受け入れに行くんだ。
「…なんかあったら、すぐに連絡しなさいよ?それと、父さんにも許可をもらいなさい。あそこは、父さんの持ち物で、父さんが育った場所なんだから。」
きっと母さんは、俺と父さんの仲を心配してる。
じいちゃんに似てる父さんを、あからさまに避けるようになってしまったから。
「……分かってる。親父とも、話すから。」
早く、あの場所に行きたい。