~夏の思い出~ 君に、初恋。【完結】




ただボーっと空を見つめたまま、数日が過ぎました。




山の上から家のほうを見ると、人がたくさん集まっていました。






――お葬式、だったんです。







お葬式だけは、と思って。



重たく感じる体を動かして家に戻りました。






ずっとずっと、泣いていました。私は。







ヒサヒトさんは、一瞬しか、泣きませんでした。




お棺が閉まる、その一瞬だけ。







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