~夏の思い出~ 君に、初恋。【完結】
「…お前、幽霊か?」
「…?はい。」
そのとき気付いたかのように、ヒサヒトさんが言いました。
たぶん、そのとき初めて知ったんでしょうけど…。
「…なんで、見えるんだよ?」
「…なんででしょうね。」
ぽかんとした表情は、少しだけ唯に似ていましたよ。
ヒサヒトさんは、驚いた顔をすると幼くなったものでした。
「…お前が、希衣子を死なせたって?」
「はい。そう思っています。」
「…ふうん。」
次の日から、ヒサヒトさんはお墓に来なくなりました。