~夏の思い出~ 君に、初恋。【完結】
そしてあの、7月26日。
夜中の2時ごろでした…
「ヒメ……?」
「ヒサヒトさん?」
とっくに寝ていたはずのヒサヒトさんに呼ばれて、私は居間に行きました。
ヒサヒトさんはお布団に寝転がっていました。
「ヒサヒトさん、眠れないんですか?」
「…今日は、暑いな。」
ヒサヒトさんが話を反らしたことは瞬時に分かりました。
「…ヒメがいると、涼しいな。」
「そうですか?良かったです。」
「…俺は、もういくぞ。」
いくぞ。
それが何を意味するのかは、すぐに分かりました。