ぶらんこ
目の前には
5本のろうそくが温かい、とても独りでは食べきれない丸いケーキと、お母さんの美味しい手料理…ではなく、スーパーのお惣菜が盛り付けられていた

『…Happy birthday~ユウ~…♪』
私だけの声が、真っ暗な家の中に響く

1人ってこんなに孤独なんだね
こんなに切ないんだね
こんなに…先が見えなくなるんだね

私は独りぼっちだ

他人の力なんて必要ない
信じられない
苦しいよ…
誰か助けて……

この時初めて涙がこぼれた
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