聖戦物語 奇跡が紡ぐ序曲~overture~
「……終わった」
安堵の息をついて羽ペンを脇に置いて一息ついたサリアは、周囲を見回してまだ時間があることを理解して今度は回答欄に問題を書き間違えていないかの確認に取りかかる。
目を通していくだけでも膨大な量があるテストに向き合い、呻き声が微かに聞こえてくる中でひたすら確認作業をしていたサリアは、半ばまで確認し終わった後に終了のベルが鳴ったのを聞いて顔を上げた。周囲をさりげなく見渡せば、がっくりと項垂れる者もいれば胸を張ってテストを回収まで顔を上げて待つ体制をとっている者と様々である。
そんな中、半分はともかくもう半分には若干の不安を残しながらもサリアはテストを回収していく教師の動作を見つめるしかなかった。―――此処で落とせば残り二つを合格しなければならない。どうしても此処だけはなんとかクリアしていたい。
そんな願いを胸中で唱える中、教師が次の場所へ―――技術を調べるための会場へと移動するように呼びかけをし始める。
その声に応じて生徒が動く中、サリアもそそくさとその一団に紛れ、続いての会場―――訓練場の道へと進み始めた。
安堵の息をついて羽ペンを脇に置いて一息ついたサリアは、周囲を見回してまだ時間があることを理解して今度は回答欄に問題を書き間違えていないかの確認に取りかかる。
目を通していくだけでも膨大な量があるテストに向き合い、呻き声が微かに聞こえてくる中でひたすら確認作業をしていたサリアは、半ばまで確認し終わった後に終了のベルが鳴ったのを聞いて顔を上げた。周囲をさりげなく見渡せば、がっくりと項垂れる者もいれば胸を張ってテストを回収まで顔を上げて待つ体制をとっている者と様々である。
そんな中、半分はともかくもう半分には若干の不安を残しながらもサリアはテストを回収していく教師の動作を見つめるしかなかった。―――此処で落とせば残り二つを合格しなければならない。どうしても此処だけはなんとかクリアしていたい。
そんな願いを胸中で唱える中、教師が次の場所へ―――技術を調べるための会場へと移動するように呼びかけをし始める。
その声に応じて生徒が動く中、サリアもそそくさとその一団に紛れ、続いての会場―――訓練場の道へと進み始めた。