聖戦物語 奇跡が紡ぐ序曲~overture~
「な、に……?!」
男の練っていた魔力が漸く放たれようとしたとき、少年の叫びに呼応して、美しく妖しい刀身が、青年の眼前で光放つ姿があった。
煌々と放たれる赤い光は、どんなにうまく説明しようがどれも拙い言葉に感じてしまいそうな神々しさ。
「…神器が…覚醒、したのか……?」
嘘だろう、と青年は嘲笑した。
今まで、何代もの王が神器と呼ばれしその神剣に選ばれ、国を統一してきた。だが、二代目以降、誰一人としてその神剣の真の姿を目にしたことがなかったのだ。いや、それ以前に神剣の柄に嵌め込まれた聖石すら光を宿さなかった。―――そう、一度として、光を宿す事はなかったはずなのに。
それが今、少年の叫びに呼応して青い光を瞬かせている。
男の練っていた魔力が漸く放たれようとしたとき、少年の叫びに呼応して、美しく妖しい刀身が、青年の眼前で光放つ姿があった。
煌々と放たれる赤い光は、どんなにうまく説明しようがどれも拙い言葉に感じてしまいそうな神々しさ。
「…神器が…覚醒、したのか……?」
嘘だろう、と青年は嘲笑した。
今まで、何代もの王が神器と呼ばれしその神剣に選ばれ、国を統一してきた。だが、二代目以降、誰一人としてその神剣の真の姿を目にしたことがなかったのだ。いや、それ以前に神剣の柄に嵌め込まれた聖石すら光を宿さなかった。―――そう、一度として、光を宿す事はなかったはずなのに。
それが今、少年の叫びに呼応して青い光を瞬かせている。