わたしの好きな人は先生です


先生は、優しく私の髪を、撫でてくれる。



「好きだから。オレも中野が好きだから」



先生は、ゆっくりとそう言った。



「教師失格だな」


なんて、笑ってるけど、私は笑えないよ。


だって、だって嬉しすぎて、涙が出てくるんだもん。


「中野?泣いてるのか?」


先生は、私をゆっくり離すと、心配そうに顔を覗き込んだ。




< 113 / 212 >

この作品をシェア

pagetop