わたしの好きな人は先生です
「おい、梓。それなら、オレが教えてやるって」
沢渡が、不満そうに中野にそう言った。
「嫌~。だいたい、セイって、英語全然出来ないじゃん」
「そんな事はねぇよ!」
ムキになる沢渡を見ていると、中野を好きなんだな~と思う。
この二人、実際どうなんだ?
中野は、ただの腐れ縁だって言ってたけど、沢渡はそう思ってないぞ?
「どうしたの先生?眉間にシワを寄せて」
突然、覗き込んできた中野に驚いて、オレは…。
後ろに、ひっくり返って返ってしまった。