スイーツなカレシ

一人、顔を赤くしながら悶々とそんな事を考えているうちに昼になっていた。


杏ちゃんとランチの最中、ヴォンと低い獣の遠吠えの様な音がして、グランドにバイクが
入ってきた。





げっ。

赤松先輩。




よく一緒につるんでいる九条荘也センパイのバイクで二ケツ。

てか、今、御登校でございますか?


さすがフリョウ。



どっかの教室から「きゃー赤松せんぱーい」「九条せんぱーい」という声が聞こえる。

九条先輩も赤松先輩と違ったテイストで格好イイ人だしね。




「ねぇ、杏ちゃん。・・・・赤松先輩って、どんなヒト?」

「あ?噂通りじゃない?この辺じゃ、泣く子ももっと泣く族の『ロッソ&ネロ』の総長。喧嘩強くて、女にもてて、でも硬派。」

「硬派・・・・」

「クールてより、やっぱ硬派ッてカンジよね。例えるなら昔堅気のヤクザみたいなイメージ。女に関しても超硬いみたいね。かなりモテルだろーに、言いよってくる女、片っ端から一刀両断てさ。巷では、九条先輩とホモ?疑惑もあったりする。」



「・・・・ホモ・・・・」




そんな疑惑のある人にキスを強奪された私って一体・・・



てか、益々混乱する。








そんな時、不意に教室の空気が微妙にざわめいた。
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