スイーツなカレシ
私と赤松先輩の間に男の子が立っていた。
クラスメートの黒瀬里志クン。
彼は学年トップ。
あ、コレは賢い方の意味で。
涼やかな双眸で、サラサラな黒髪に、チタンフレームの眼鏡の、いかにもデキル子っぽいクールビューティー。
外見に違わず優等生なんだけど、幼い頃から空手だか合気道だか習ってて、喧嘩も強いとか。
以前、フリョウに絡まれた女子を助けたらしい事を噂で聞いた。
多分、すっごい正義漢なんだろーな。
気に入らなきゃ先生にでも立て突くし。
でも、正義漢過ぎてちょっと勘違いなヒト、かも?
以前、私が男子に道を尋ねられてた時も、絡まれてると勘違いして蹴散らかしちゃったし・・・。
「どーいうつもりか知りませんけど、イタイケな下級生を脅して呼び付けるなんざ男の風上にも置けませんね。」
黒瀬クンは絶対零度の声音で低く赤松先輩に言い放った。
この人に文句付けるなんてさすが黒瀬クン・・・・やっぱちょっと勘違いなカンジもするけど。
脅してって言われれば半ば脅しだけど、実際脅されてるのとは違うし・・・。