スイーツなカレシ
俺の服掴む胡桃の手にぎゅっと力が籠った。
「ダーリンのケーキより、先輩が一番、・・・・スキ。」
ケーキ目当てで俺と会ってるわけじゃない。
一生けん命、そう伝えてくれる胡桃がスキ。
カワイすぎて、途端に意地悪したくなる。
「じゃ、ダーリンのケーキはもういらねぇ?」
「・・・・・。・・・・・・。・・・・・・。・・・・・・・・・・・。」
「ぶっ!!・・・・一拍どころじゃねぇ、間だなっ。」
「先輩のコト一番スキだけどっ、けどっ、ダーリンのケーキがキライになったってわけじゃなくて、ダイスキで・・・ぅえっ、あっ、でも一番は先輩でぇー・・・」
「うるさい。」
んなこと言わんでもちゃんと分かってんだよ。
キスで言い訳を遮断した。
「分かってる。幸せそうにケーキ食うオマエがスキだから、・・・ケーキ、キライになるとか言うなよ。」
俺のケーキを幸せそうに食ってくれる胡桃に惚れたんだ。
俺もケーキも同じくらい好きでいてくれなきゃ困る。