大嫌い でも 大好き


あたしが5位。

嬉しかった。 ただ単純に。
愛美に唯一勝てる勉強という分野が世間から認められたような気がした。

ガラガラガラッ


教室のドアを開けると皆が一斉にこっちを見た。

皆からの注目なんて浴びたことないから体がこわばってしまう。


「亀田さん大丈夫だった?」
「何で呼ばれたの?」
「怒られた?」


普段話したことがない子達が話しかけてきた。
それはただの興味本位。
だとしても自分に話しかけてくれるのは嬉しい。


「模試が5位だったって話だった。」


これといってウケをねらうつもりがない。
とゆーかできない。


「へぇー」
「すごーい。」


あたしが怒られて落ち込んでいるという事
を想像していたのだろう。
クラスメートは一気にしれっとした空気になった。



きっと愛美ならこんな雰囲気にならない………。



あたしはいつも愛美と比べて負けてばかり。


そんな時。
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