[未来編]最強姫〜蘭蝶と白虎に愛されて〜
ソファーに座って、騒いでいる下っ端達を見ていると、
「優衣さん…。」
「どうした?
─────疾風。」
「俺に出来ますかね?総長なんて…。」
不安げな瞳をして、私を真っ直ぐ見る疾風に私は、
「最初は誰もが人の上にたつとき、不安で胸が押し潰される。私も、総長になる時、不安で仕方がなかった。」
「え…。」
「中学生でしかも女。それだけで他の族になめられたりもする。
それに…全国№1として、トップをつとめるのはプレッシャーがすごくかかった。」
「………。」
「それでも、守りたかったんだな…。」
「何を…ですか…?」
不思議そうに聞く疾風に私はフッと笑い、
「総長としてトップにたつ私を認めてくれた仲間を──────
私を信じてついてきてくれる仲間を──────
私が守りたかったんだ──────。」