夜の夢
「ごめん、ごめん。」

「ったく毎日の事なんだからちゃんと準備しておけよな。」

「だからごめんってば。」


克也とは付き合ってから毎日一緒に登校してた。

5ヶ月近く。


親への印象も悪くなかったし、周りからもラブラブで羨ましいとか言われてた。


私だってラブラブだと思ってたけど。



「さくら。」

「んー?何?」

「今日の放課後なんかあるか?」


“克也に別れ話をする”

なんて言えないし…


「別に何にもなかったと思うよ。」

「じゃあ一緒に帰ろう。」


一緒に帰ろうなんて。

今まで用事ない限り毎日一緒に帰ってたじゃん。


今更なんでそんな事わざわざ…


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