彼×私×彼女の事情
「どういうこと?」


サキが小声で言う。


「居たのあそこに。」


私は小さく指をさした。


「神宮寺と話してる背の高い男の子。隣の彼、 日傘で守ってくれた。」



サキは驚きながら言った。


「嘘でしょ。世間が狭すぎる。」


「これって、神様がくれたチャンス?これでみんな平等になるってことじゃない?サキ〜。」



「解かった。神宮寺は私に任せて。」


解った。任せて。


かっこいい。
後光が見える~。


神宮寺とは教授の古くからの友人の一人。有名なみなと総合病院の院長。外科医として腕もよく経営者としても世界からの評価が高い。しかし、女好きでセクハラもすごい。捕まったら最後、私たちも何度も悲惨に目にあっている。私たちの天敵であるめ安易に近づけば下ネタで偉い目にあう。それを解かりながらサキは嫌な役目を引き受けてくれた。本当にありがとう。


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