彼×私×彼女の事情
ご飯のあとは別れて帰ることになった。


早くサキに電話しないと。


私、一人では解決できない。


早く帰って……お義母さんいるんだった。こんな話聞かれたらヤバい……。


なんでこんな時に……しかも俊くんはマレーシア……。ストレスが蓄積する。


マイナスパワーを引き寄せてる気がした。


私は最寄り駅のカラオケに行って電話することにした。


入店手続きを済ませてすぐにサキに電話。


帰る途中に電話することをメールしておいたのですぐに繋がる。


そしてすぐに今日の出来事を話した。


「健治もバカだけど新藤はもっとバカね。」


サキがイラッした口調で話す。こんなサキはめったいにない。しかも人の名前を呼び捨て。


私もサキに話すまで健治のことすっかり忘れていた。


それに関してはよかったのかなぁ。


あと健治よりバカな人がいたんだ。


サキの言葉にちょっと笑えた。


「恵子が婚約破棄したとか聞いてない?」


私は僅かな望にかけて聞いてみた。


「それはないわぁ。私いま家に居るんだけど今日ちょうど招待状届いたから。」


最後の望みが無くなった……。


「鈴ちゃん、本当に幸せそうだったんだよねぇ。こんなに人を好きになったのは初めてだって。すごくのろけながら話してくれた。幸せになって欲しいなぁ。」


サキも私の話に賛同してくれた。


サキは取り敢えず新藤
隆太について情報収集してくれることに。他にも余罪があるかもしれないから徹底的に追求しなければ。


話終わっても時間はまだある。



地球は広いのに私の生きている世間は狭すぎる。この出来事にモヤモヤが止まらない。

しかも自宅さえ自由にならないこの環境にもさらにモヤモヤが増していた。


こうなったらストレスに時間いっぱいまで歌いまくってやる!


小中学生時代のスター安室ちゃん!久しぶりに歌いまくってやる!
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