彼×私×彼女の事情
荒々しい朝を過ごし、騒々しく仕事をこなす。


今日は早上がりの日。17時でお仕事終了。


やっと終わった。


これからのことで仕事中頭がいっぱいだった。


気持ちが重い。


緊張しながらサキとの待ち合わせ場所に急ぐ。


私たちは真実を伝える。


いいか解らないが……。


待ち合わせのカフェに着くと恵子も来ていた。


恵子の顔みるのつらいなぁ。


私は平等を保たないとって思いながらも本当はそうではない。


気がついている。


こんな状態のなか損得勘定で動いてる。


「久しぶり~ 」


元気よく入っていく私。
緊張を隠しきれてない。


「あのパーティー以来かな。足はあれからどう?」


恵子の言葉にハテナマークが頭に浮かぶ。


「あの時、ひねったとか言ってなかったけ?」


あっ!思い出した。
俊くんと話がしたくてとっさに思い付いたあの場から抜け出すためのウソ。


完全に忘れていた。


さすが恵子!こういった気遣いができる素晴らしい子。


「あぁ~なんかあの時だけで次の日にはすっかり良くなって忘れた。すごいでしょ、私の自然治癒力。」


サキも恵子も笑ってくれた。


少しは和んだかな。


そんなくだらない話をしているうちに鈴ちゃん登場。


挨拶を済ませて席につく。


鈴ちゃんの表情は硬い。


結局なんてメールしたらいいか解らなかった。だから私は話したいことがある。明日時間を開けて欲しいとお願いしただけ。きっとこんな状況は想像してなかったはず。


「急に呼び出してごめんね。しかも囲まれて恐いよね。」


私は鈴ちゃんにフォローを入れる。


恵子にも話していないからなぜここに鈴ちゃんがいるの不思議そう。


恵子の口から思いがけない言葉がでた。


「妹さんってことは美樹も遂に結婚するの?その報告で今日はあつまったの?」


!!!


なんでそうなる!


雰囲気的におかしいでしょ。


ましてやそっちの方向にいくと今からの話がしにくい。


みかねてサキが建て直しをしてくれた。


「それなら妹さんじゃなくて彼をつれてくるでしょ。早とちりよ。ほら、鈴ちゃんも驚いてるじゃない。」


「そっか~そうだよね。ごめんなさい。空気読めなくて。許してね。」


みんなで大人の作り笑い。
なごみきってない。


「じゃ、この集は何?」


恵子は笑顔で聞いてきた。


でも目の奥は笑っていない。


空気を読んだ結果、わざと発言したんだと感じた。






















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