彼×私×彼女の事情
「どうぞ〜」
「お邪魔します」
あがってって言ってないけど……。
きっと鈴ちゃんの性格的にこんなやり取り面倒なんだろうな……。
「そのまま真っ直ぐ進んでソファーに座ってて」
「はい、解りました」
そう答えるとスリッパをスタスタと歩き出す。遠慮とかも無い感じがスゴイと思った。私たちと脳の作りから違うんだろうなぁ。必要最低限のみで生きている感じがした。
「飲み物何がいいかな?」
「兄がいつも飲んでるのでいいです」
「ハーイ」
笑顔が引きずってしまう。