彼×私×彼女の事情

「そりゃそうですよね。今まで散々、そんな女の子を相手してきましたよね。私にも想像つきます。だから最初に言った通り今日は私の事を知ってもらいたくて来たんです。後、本当に鶴教えて欲しくて」


「あらそうっ。どうでもいいけど」


強く言い返したつもりだが私は負けてる……。


ダメダメ!はじめが肝心。いつもの子達とは違うって解ってほしいし、何よりもこれを越えないと俊くんとの未来が無い。


苦笑いしながらも話し掛けることにした。


「お義母さんはどこで鶴の作り方覚えたんですか?このパーツを組み合わせかたを変えたら他もできるんですよね?」


「母から教えて貰ったわぁ。昔はお金かけずに遊ぶ方法はこんな事ぐらいしかなかったのよ。折り紙を使わなくてもチラシや包装紙でできるし。動物以外にも小物入れや鍋敷たくさんつくったわぁ。」


こうやって普通に話してるといい人なんだと感じる。品があって妖艶で魅力的な人なんだけどなぁ。


「でも、教えるのは今回だけよ。後は好きして。どうせ作れないでしょうし、作らないと思うけど」


やっぱり一言多い!!


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