彼×私×彼女の事情
「間違えました。ハハァ、ハハァ」
私の笑い声が応接室に悲しく響く。
今の会話で解かったこと。
俊が天然なのはお義父さんからの遺伝の要素があること。
鶴改め白鳥を作るのに、384パーツ必要でまだまだ時間がかかること。
折り紙をサイズに切って、折るの繰り返しの作業に心が折れそうになること。
そして、全てお義母さんは解かっていて私の考えを受け入れたこと。
どうせ出来ないでしょっとお義母さんが言っていた言葉が頭の中でぐるぐる回る。
私は、気が遠くなる作業を意地でもやり遂げなくてはならず、途中、お義父さんの天然やお義母さんのイジメに耐え続けなければならない事実を自ら作ってしまったことを後悔した。
お義母さんに近づく作戦がまんまとお義母さんのつぼにはまった。