彼×私×彼女の事情
早起きをした。いつも起きる時間より1時間早く起きた。30分早く起きようと思っていたのに……歳のせいかな。
きちんと起きることが出来たのだから気にしないでおこう。
まずはメールチェックをしながらカーテンを開けて朝日で目を覚ます。
いつもは何も無いのに1件あり。大好きなサキからだ。チケットのお礼に対する返事だった。
「急に海外出張になりいつ帰れるか解らないから取り敢えずポストへ。何にも書かなくてごめんね」
っという内容だった。
また、外国へ。大変だなぁ。転勤になられたら今以上に会えないからそれよりましかな。
応援メッセージを送信した。
そして今から忙しい。部屋はこのままでいいが顔がこのままはマズイ。朝からちゃんと出来る子って大事よね。自分に言い聞かせながら私は急いで髪を巻きメイクを仕上げた。
出来るのを見ていたかのように携帯からビートルズが流れる。
俊くん。
急いで出た。
「おはよう」
やっと聞けた。この声を聞きたかった。今の私の恋愛運はきっと急上昇中だろう。
「おはよう。今から出るところ?」
「いや、着いた」
えっ早すぎない!驚いたが言う言葉ひとつ。
「じゃ、あがってきて」