彼×私×彼女の事情
目をさますと俊は居なかった。
リビングかな?コンビにでも行ったのかな?
熱はまだ下がりきっていないようだが昨日よりはまし。体も痛いが今日は俊に仕事に行って欲しい。首になってしまう。笑顔で見送りたいので少し無理をしよう。
ベットから降りようとしたときベットの横にある机に何かあるのが見えた。
置き手紙だ。中を読んでみると……。
美樹へ
一緒にずっと居るって約束したけど母さんから連絡があり一度帰ることにしました。明日の朝、また顔を出します。何かあったら連絡ください。お大事に。
目がパチパチする。インフルエンザとは違う痛みと緊張が全身に走った。イライラのスイッチが見事に入ってしまった。
私はそのまま玄関に向かいチェーンをかけた。玄関のドアにもたれかかる様に座りながら後悔していた。
俊に合鍵を渡すにはまだ早すぎた。
俊はお義母さんからの連絡があって私とお義母さん天秤にかけお義母さんを選んだ。なんて馬鹿な話だ。ちょっとやさしくされてうれしくなって心を許した瞬間裏切られて……。今後もこんなことが何度も起きるたびにショックを受けるのは解かりきっていた事。本人がマザコンてみとめてるのにどうして気づかなかったかな……。そして私はそれに耐え切れなくなって……俊に愛想つかされ捨てられる。キレイな道が出来ているのに見えていなかった。恋は盲目などとどっかの偉い人がいっていた言葉を思い出す。