地味子ちゃんの知られざる秘密
「葉奈!」


もう一度、強く呼ぶ


「……紫音…?」


ゆっくりと瞼を開けて、紫音を視界に捉えた葉奈


「大丈夫?
魘されてた」


心配そうに言う紫音に、葉奈が


「紫音、私……思い出したの…」


涙を流しながら、葉奈は告白した


「…思い出した?」


紫音は慎重に言葉を選びながら、葉奈に聞く


「私が無理やり消した記憶の全て……
でもね?もう割りきれたから…そんなに苦しくない」


何も言えない紫音に

< 217 / 300 >

この作品をシェア

pagetop