地味子ちゃんの知られざる秘密

そういえば


今なら、聞けるかも


思い付いたまま天木紫音に尋ねる


「ねぇ、なんで私の顔知ってるなんてウソ言ったの?」


そう……これはウソ


じゃなきゃ、あり得ない


「嘘じゃないよ」


天木紫音は私の顔を覗きこんできた


「別に、ムリに思い出さないでいいから
………辛いだけだしね」


ドクン


心臓が音をたてる


周りの温度が低くなったような錯覚を覚える
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