迷い子

授業が始まるから、席につくものの、私の存在は無いに等しかった。


なので私は机に教科書も出さず、ぼけーっと外を見て毎日を過ごした。


外では体育の時間らしく、サッカーをする人達がグランドを駆け回っている。


空には雲の塊がゆっくり流れていて、とても青々とした空が広がっていた。


窓際の席でよかったなと思う。


でなければこんな風に外の景色を見ながら、こんなつまらない授業を過ごすことはできなかっただろう。


そうしていても、先生は私を注意しなかったし。


別に何かいじめ的な事をされているわけでもなかった。


ただただ無視されるんだ。
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