迷い子

「そうだ、あたし…」


頭を抱え出した海子姉。


「いやっ、やめて!お願いっ!」


「海子姉?!」


私は海子姉の前に回り、しゃがんで顔を覗き込んだ。


海子姉の目は、もう私を見ていなかった。


体には青いアザが所々に現れ、首には縄で絞められた痕が浮かび上がった。。


アザは恋人に受けた暴力によるものだろう。
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