迷い子
夜の街はキラキラとネオンが輝き、とても綺麗だった。
キラキラと輝く街は私をどこか違う世界に連れて行ってくれるようで、とても居心地がよかった。
そこにはキャバクラへ入って行く人、タバコをふかしながら座り込む人、建物の間では眠っている人までいた。
なんの目的もなしにフラつき歩く私にある女の人が声をかけてきた。
「あんた、どうしたのさ?見た感じ、高校生っぽいけど。なんかあったか?」
驚くよりも、嬉しかった。
無視され続けていた、空気のような存在の私に声をかけてくれたのだから。