迷い子

「俺も知りたい。」


「恭平?!」


いやだ、恭平の苦しむ姿まで見たくない…!!


「ゴメンな、苦しむ姿なんか見たくないだろうけど…全部、受け止めたいんだ。」


恭平の目を見たら、頷くしかなかった。


そして、大丈夫、傍にいるよと恭平の手を握った。


「人って生き物は理解できないな。苦しむとわかっていて、それを知りたがるんだから。」


「うるせぇ!さっさと俺の過去を教えろ!」
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