絶対、逃がさない!(短編)
おれはその中から、四葉のクローバーのものを選んで、レジに持っていった。
包装しましょうかときかれたが、乙女な雑貨屋さんから一刻も早く出たかったおれ、それは遠慮した。
でも、あんなに喜ぶんだったら、ラッピングしてもらってもよかったかなって・・・思った。
夜の公園。
いろいろなことを話して、謝って・・・距離が縮んだ気がした。
鞄からあの四つ葉とキットを取り出して陽菜に渡したら・・・・まるで、花が開くみたいに、優しく、綺麗に微笑んでくれたんだ。
おれだけに向けられた、笑顔だった。
ふれたい。
抱きしめたい。
キスしたいと思った。
本当に、苦しいくらいそう思ったんだ。
陽菜が好きだと、はっきりと感じた瞬間だった。
だから・・・