狼たちと一人のお姫様


「や、…」


ああ、ヤバイ。


目尻に涙が溜まってきたよ。

泣きそう。


「や、め…」


だって、ファーストキスが。こんな風に奪われ…―――、


スパーンッ!!


「ってぇ…」


途端、あたしの唇は解放。

やっと、


酸素を吸える。窒息死しないですんだ。


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