狼たちと一人のお姫様
…人が、優しく接しているうちに、身をひくっていう能力…ないの…?
「すいませんけども…」
「俺等と遊んだほうが楽し―――…」
ニッコリ笑いながら、
「てめぇ等みたいな人と、遊ぶ暇なんてねーよ。そこ、退けよ」
冷たく吐きながら、手を振り払う。
周りがいっきに、ざわついた。
これだから、馬鹿は嫌よね。
学習能力もなければ、知能も能力も、全部低俗なんだから。
目の前では、呆然としていた男が、呪縛から開放されようだ。
みるみるうちに、顔がものすごい形相に変わっていく。
…あ、ヤバイ…かもっ?