禁断の愛~恋人は担任!?~
☆第3章☆~大斗side~

俺は広瀬 大斗。

去年の春からこの如月高校へ就任してきた。

年齢は27歳。担当教科は、英語だ。一昨年に、アメリカへ語学留学へ行っていた。

まさか、この高校で生徒に恋するとは思ってもいなかった。

俺は、赴任してきてから、2年目の春に初の担任を任された。

去年は、3年A組の副担任だったが、今年は1年A組の担任になったのだ。

俺は、このクラスのある生徒に恋をした。

彼女の名は、「結城 沙奈」。

結城は、明るく、頼りがいがあり、誰に対しても思いやりの心と優しさを忘れない、クラスの中心的存在だ。

そんな、結城に俺自身が恋をした!と気付いたのは今年の5月にあった、校外学習でのことだった。

東京ディズニーランドでの自由行動で彼女と彼女の友達の松井を見送り、バスから生徒全員を送り出した俺は、副担任の先生と行動していた。

お土産に入ろうと言う話になり、ふと足を踏み入れた時だった。
お土産コーナーを楽しそうに笑顔で松井と歩く、結城の姿を見つけ、俺は動きが止まった。

松井と結城は俺たちに気付かずに恋愛トークをしていた。

「沙奈は好きな人とか、気になる人とかいないの?」

「好きな人はいないけど、気になる人はいるよ。」

「え?誰?」

「先生。」

この「先生」と言う言葉を聞いた瞬間俺は、内心嬉しさと驚きで胸がいっぱいになった。

「え?本当?先生って広瀬先生なの?」

「そうだよ・・・。この、気持ちがなんなのかはまだ分からないけど先生の姿とか見るとめちゃくちゃドキドキする。」

「それって・・・完璧恋してる証拠だよ?先生が嬉しい様子だと沙奈の気持ちはどうなる?」

「私も嬉しくなる。」

「じゃあ、先生が悲しかったりしてると?」

「私も悲しくなる。」

「じゃあ、先生が他の女の子と話していると?」

「嫉妬する。胸が苦しくなるんだ。」

はっきりと聞こえた言葉に俺は胸が熱くなった。

このときに俺は、気付いた。

「結城が好きだと・・・。」

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