クイーンofバンパイア~始まりのフルムーン~
紫の瞳が月の光を浴びた。
「「パープルムーン…。」」
月の宣託が降りる。
「始まりと終わりの星が廻る…。色無くしては在らず、またカムリは輝かず。光を放つ。」
瞼が閉じる。
「誰とリンクしたのかしらね?」
双子の執事は顔を見合わせた。
******
いけない…。ダメ…。
激しく求める声が聞こえた。
奥底からもっと、もっと…。
もっと!
目まぐるしい瞳の輝きに気づく…。
「ブルームーン?!」
「ロベルト!早く…。その子を遠くへ。早く…。早く!」
地面に這いつくばり、葛藤していた…。
血がほしい…。
自分の腕にかぶりつく。牙や爪が伸びる。
唇は赤々と艶めいている?!
ダメだよ。
オリオン…。
目の前に腕が見えた。
優しく微笑む慎二…。腕が見えた。
かぶりつく。
ゆっくり、ゆっくりと血をなめていく。
恐れは…。なかった。
ただこいつが苦しそうにしていたから。
腕を差し出した。
顔を見た。吸い込まれそうな青い瞳だった。
普通じゃないのは何となくわかった。
お伽噺の住人てことはな…。
どうなるかなんてどうでもよかった。
何故かただこいつに…。
アンに…。
笑って欲しかった。
最初の一噛みが痛い。
後は痺れるような感覚に…。酒に酔うような感覚…。そして…。次第に眠くなる。
意識が遠くへ行く。
執事が焦って声を荒げた。
「ブルームーン!…。アン様!!アンジェリカ様!」
薄れる意識が遠くへ…。
アンジェ…リカ…。
何処か懐かしいのは気のせいだろうか…。
薄れる意識の中…。
最後に見たのは…。
美しい月…。
そして…。怯えた瞳に声…。
「慎二!」
俺は意識を手放した。快楽と引き換えに…。
「「パープルムーン…。」」
月の宣託が降りる。
「始まりと終わりの星が廻る…。色無くしては在らず、またカムリは輝かず。光を放つ。」
瞼が閉じる。
「誰とリンクしたのかしらね?」
双子の執事は顔を見合わせた。
******
いけない…。ダメ…。
激しく求める声が聞こえた。
奥底からもっと、もっと…。
もっと!
目まぐるしい瞳の輝きに気づく…。
「ブルームーン?!」
「ロベルト!早く…。その子を遠くへ。早く…。早く!」
地面に這いつくばり、葛藤していた…。
血がほしい…。
自分の腕にかぶりつく。牙や爪が伸びる。
唇は赤々と艶めいている?!
ダメだよ。
オリオン…。
目の前に腕が見えた。
優しく微笑む慎二…。腕が見えた。
かぶりつく。
ゆっくり、ゆっくりと血をなめていく。
恐れは…。なかった。
ただこいつが苦しそうにしていたから。
腕を差し出した。
顔を見た。吸い込まれそうな青い瞳だった。
普通じゃないのは何となくわかった。
お伽噺の住人てことはな…。
どうなるかなんてどうでもよかった。
何故かただこいつに…。
アンに…。
笑って欲しかった。
最初の一噛みが痛い。
後は痺れるような感覚に…。酒に酔うような感覚…。そして…。次第に眠くなる。
意識が遠くへ行く。
執事が焦って声を荒げた。
「ブルームーン!…。アン様!!アンジェリカ様!」
薄れる意識が遠くへ…。
アンジェ…リカ…。
何処か懐かしいのは気のせいだろうか…。
薄れる意識の中…。
最後に見たのは…。
美しい月…。
そして…。怯えた瞳に声…。
「慎二!」
俺は意識を手放した。快楽と引き換えに…。