狼のト・リ・コ
第一章
ある意味衝撃的な日
高校に通うようになって早二ヶ月。
今朝も、隣を歩く少女と学校へと足を運ぶ。
そして。
いつもながら、視線を浴びる。
「うっわぁ~!綺麗な人!」
「綺麗って言うより、可愛いんだよ!」
「ん~・・・両方持ち合わせてる感じじゃない?」
分かる~!と、周りが賛同した。
それにあわせて、隣を歩く中谷 ユリも「わかる~!」と茶化すように言う。
「やめてよ」
「え~、事実じゃん?」
「・・・」
「はいはい、睨まないの。そんな顔しても可愛いだけなんだから」
ねっ、玲?と私の顔を覗き込むユリ。
私は水川 玲。
可愛い?
・・・そんなの聞き飽きた。
綺麗、可愛い・・・
そんな言葉と、毎日毎日される告白も加わり、さすがに自分がモテることは自覚している。
でも、ユリの方が可愛いと思う。
容姿もそうだけど、性格だってカワイらしい。
ニコニコと愛想を振りまくユリだけど、私はそんなことできない。
第一、知りもしない人に愛想を振りまくなんてとてもじゃないけどしたくない。
「にしても、玲はホント可愛いよね♪あぁ~っ、抱きしめたいっ!」
「毎朝顔見た瞬間抱きついてくるじゃない」
「そうだけど~。なんていうか、他の子に玲を見せたくないっていうの?独占欲がわいてきちゃって」
独占欲って・・・。
若干呆れた視線を向けると、ユリは嬉しそうに笑っていた。
なんだか、それを見ると私の顔が自然と緩む。
「あっ、玲が笑った!可愛い~!」
道端、それももう私たちが通う桜蘭学園正門の前で勢いよく抱きつかれた。
・・・はぁ。
もうちょっと、人目を気にしようよ。
すんっごい注目されてるんだから。
今朝も、隣を歩く少女と学校へと足を運ぶ。
そして。
いつもながら、視線を浴びる。
「うっわぁ~!綺麗な人!」
「綺麗って言うより、可愛いんだよ!」
「ん~・・・両方持ち合わせてる感じじゃない?」
分かる~!と、周りが賛同した。
それにあわせて、隣を歩く中谷 ユリも「わかる~!」と茶化すように言う。
「やめてよ」
「え~、事実じゃん?」
「・・・」
「はいはい、睨まないの。そんな顔しても可愛いだけなんだから」
ねっ、玲?と私の顔を覗き込むユリ。
私は水川 玲。
可愛い?
・・・そんなの聞き飽きた。
綺麗、可愛い・・・
そんな言葉と、毎日毎日される告白も加わり、さすがに自分がモテることは自覚している。
でも、ユリの方が可愛いと思う。
容姿もそうだけど、性格だってカワイらしい。
ニコニコと愛想を振りまくユリだけど、私はそんなことできない。
第一、知りもしない人に愛想を振りまくなんてとてもじゃないけどしたくない。
「にしても、玲はホント可愛いよね♪あぁ~っ、抱きしめたいっ!」
「毎朝顔見た瞬間抱きついてくるじゃない」
「そうだけど~。なんていうか、他の子に玲を見せたくないっていうの?独占欲がわいてきちゃって」
独占欲って・・・。
若干呆れた視線を向けると、ユリは嬉しそうに笑っていた。
なんだか、それを見ると私の顔が自然と緩む。
「あっ、玲が笑った!可愛い~!」
道端、それももう私たちが通う桜蘭学園正門の前で勢いよく抱きつかれた。
・・・はぁ。
もうちょっと、人目を気にしようよ。
すんっごい注目されてるんだから。