狼のト・リ・コ
「や、そうじゃなくてさ。何でいつもみたいなクール系じゃないのかな、って」

「だってせっかくお嬢様はどちらもお似合いなのに、全くカワイイ感じのドレス選ばないんですもの。だから、お任せされたときには絶対にこういうの着てほしかったんです♪」

「・・・できれば他の「却下です!ほら、早く着替えてきてください?」



・・・なんか今真琴怖かったんですけど。

まぁ、真琴なりに考えてくれてたんだし、いっか、これで。

開き直ってさっさと更衣した私を待っていたのは、いつも以上に丁寧なメイク。

みんな気合入ってるなぁ。



「んー!できた!きゃーっ!お嬢様かわいすぎですっ!」



らしい。

真琴たちは他の仕事があるらしく、嵐のように去っていった。

暇になったことだし、会場行こうかな。

そう思い、部屋を出ようとしたとき――


バンッ!!!!



「!?」

「玲ーっ!きゃーっ!やっぱカワイイ~!今日はカワイイ系じゃん♪もぅ~、食べちゃいたいっっ!!」



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