あたしがメイドよ喜びなさい
かすれた声で囁く。

「俺のこと、覚えてない?」

愛おしそうに、まるで探しものを見つけたかのように。
優しく問いかける。

あたしは記憶を辿った。
浜田礼央……。

……。

「あぁ!」

思い出した!
小学校1年生のとき同じクラスだった……。

「あの、れおくん!?」
「……」
「……あ」

さっきの「あぁ!」で突き飛ばしてしまったらしい。
不機嫌な表情であたしを睨んだ。
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