prayGirl
恵の場合
顔を左に向けてぼんやりと窓の外を眺めていた。
現代文の授業は毎回担当教員である井原の趣味の話で終わっていく。
生徒はそんな話一つも聞いていなかった。
学期の変わり目に行われた席替えで窓際の後ろから二番目という最高の席を手に入れた私は、その割りに少し不機嫌だった。
また離れたのだ。
彼の席は廊下側二列目の前から三番目。
しかも隣の女子はクラスでも明るい方の浅倉真帆ときた。
浅倉は頻りに彼や周りの連中に声をかけ、早くも居場所を獲得している。