prayGirl
浩一の場合
「午後、サボることにしたから、よろしく」

そう言って、沖野恵は学校を抜け出した。

沖野はよく学校をサボる。

俺はあいつこんなにもこの場所を毛嫌いする理由がわからない。

俺にとって学校はなかなか大切な場所だったからだ。

勉強は嫌いだが、ここに来れば友人に会える。

というか普段一日の殆どをする過ごす学校に来ないなんて、まず考えられなかった。

沖野も別に学校が嫌いなわけじゃないのかもしれない。

彼女にとってなくもっと大切な場所が他にあるだけなのだ、きっと。

でもそれはなんだかとても寂しいことのようだ。

沖野の友人の俺にとっては。
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