少女が望む宝
別れ道と疑問



「あっれー!
なんだここ書いてないよ」


軽快なスキップは停止。

立ち止まるリース。


「…分かれ道だ…」


ラリーは分かれ目になる
巨木を眺めながらそう呟いた。


「んー…地図になきゃ間違えたんじゃね?」

「間違えてないよー
ちゃんと地図の通りにきた!」

「どうするよリース」

「………………」


眉間にシワを寄せ
考え込むリース。
ベンはどうみてもリースの考え待ち


「あのさっ…」


躊躇いがちに右手で挙手


「はい!そこのラリー君!」


「…ん…はい。
えっと、僕が左に進むから
リースと…ベン…は右に進んでよ」


「えーラリー大丈夫なの?」

「…大丈夫だよ!
それで、各自行き止まりなら
この分かれ道に戻るで良い?」


「いーんじゃないか?」


ベンは即答。

「ほら行くぞリース」


「えっでも…う、うーん。」


ラリーは2人の背中を見送ると
左に進んでいった。




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