少女が望む宝



…どれだけ歩いただろう


汗が滴り落ちて夏を感じる
海が近いせいで湿気もスゴいし。


「本当に宝があるのか?」


つい口に出た言葉
言ったあとに後悔


リースが悲しむな。


……立ち止まり頭をブンブン振った。



頬が熱いと思うのは
きっと夏のせい。


「あっついなー」


そう。あついんだ。



自然に小走りになり
先を急ぐ。どうやら行き止まりでは
ないらしい。波の音が聞こえる



小走りから走りに変更


頭の中のぐちゃぐちゃを
忘れたくて波へ向かった



光が見える、…出口だ、













ガクンッ!



「えっ」




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