少女が望む宝
「そう、ここは
`リース'の墓だよ」
ベンよりも低い声が聞こえた
リースが振り向くと...
「…!…王子!!」
その言葉に驚くラリーとベン
リースは王子に駆け寄る
「どうして、ここに?」
「それはこっちの台詞さ、
どうしてここを知っている?」
「えっ、マリアがここに宝があるからって」
「そうか…マリアが言ったんだな
分かった、リースには言うべきかも」
首を傾げるリースに
優しい笑みを向ける`王子'
ラリーは直感的に感じた
『王子はリースの好きな人』
ベンがそっとラリーの肩に手を置いた
「……なんですか?」
「なんとなくだよ。
ラリーは何でそんな顔してんだよ」
ラリーはムッとして
答えた
「…なんとなくだよ」