少女が望む宝
墓の前に4人集まった
「…この墓はリースと言う女性の墓なんだ」
「わっ私!?」
眉を下げて王子は笑う
「いや。その昔
俺やサラ…国をも救ってくれた
誰よりも優しい心を持つ美しい女性…
今の俺やサラが生きていられるのは
リースのお蔭なんだよ」
そこまで話すと王子はしゃがみ
墓に触れた
「…不思議なんだ
最初この場所にこんな色とりどりの
花なんて咲いていなかったし
崖の近くだから動物だって
寄りつかなかった…。
…ここに来ると…
どんなに閉ざした心でも
開いてしまうんだ…」
「……………」
「……………」
リースとラリーは
その言葉を聞くと軽く俯いた