45センチのコイ。
夢香の視線の先を追ってみる。

……あ、うちの学校の制服だ……。

後ろを向いているので、顔は分からないけど……。


「あれ、優香の隣のイケメンくんじゃない?」

「え?。
なんで分かるの?」


しがつついたちくんの可能性は、申し訳ないけど“0”に近いと思うんだけどな。


「なんとなく?。
あんな高さの身長だったなと思って。
いや、あれはしがつついたちくんよ」


夢香の決め付けに、くすっと笑ってしまった。


「でも、しがつついたちくんだったらいいね。
もし、しがつついたちくんだったら……」


……あれ?。

あたしたちがしがつついたちくんと決め付けた人は、右に曲がっていった。

その時、見えた横顔。


あの顔は――――…………。
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