45センチのコイ。
だんだんと開けっ放しの口はわなわなと動き出し、怒りを顕わになった。


「だ、だからっ!。
ごめんってっ、謝ったじゃんっ!!」


既に小さくなってしまった四月一日くんに、渾身の力を振り絞って声を出した。


ったく!。

だから、あんなに謝ったじゃんっ。

探偵ごっこって……変な解釈の仕方しないでよっ!!。


さっきの耳鳴りと頭痛があったことももすっかり頭から消え、心の中で愚痴りながら駐輪場に向かう。


ぷんすかしながら大股で歩いているあたしは、周りから見たら相当変だっただろう。
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