いつかの姫といつかの僕
僕は絶望した。
なんだこの国は…




「僕と姫をもとの国に戻せ!」



「やなこった。」



姿をみせず悪魔の声は相変わらずお城に響き渡っていた。


僕と姫のお城のようで
僕と姫のお城ではない




悪魔に支配された
悪魔の悪魔のための城






「!?」



気付くと床が真っ赤に染まっていた。




「痛いっ…」




「この床は立っているものの血を吸い取る。血を吸い取られたら…どうなるかわかるか?」




悪魔は声をあげ高らかに笑いはじめた。






だんだん血の気がひいていくのを感じた。

頭に血がまわらなくなり
めまいがした。


その瞬間僕は倒れた。




そろそろ
死ぬのかな?


考えることがほとんど出来なくなった頭で
ぼーっと思った。
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